夏の夜

網戸から温い風が音もなくゆらゆらと入ってくる。
目鼻立ちはあるように見えるエアコンからは無機質な冷風が流れる。
人が創ったものから人肌を感じられるようになった頃には、心地よい風はもう吹いていないかもしれない。
よく冷えたカップアイスがわたしの心を覚ます。